2023/3/17

230317_価値ある人生100年の過ごし方

230317_価値ある人生100年の過ごし方


人生100年と言われ、定年後の40年をどんだけ楽しく過ごせるでしょうか?

その1;定年を迎えてから考える

その2;定年を迎える3年前に考える

その3;50歳から考え、行動する

その4;30代から考える


 前回は、“それにしても、多くの高齢人材をすべて会社に残すことは企業側の負担を考えると不可能でしょう。<スマート・シティ>なる社会はどんな姿なのか?次回は、このことに踏み込んで、その姿を明らかにして、高齢者が若々しく、生き生きと100歳でいられる社会づくりを考えてみたいと思います。” 高齢者が若々しく、生き生きと100歳でいられる社会とはどんな姿なのでしょうか?


<第3章雇用の未来-機械化・AI後の働き方>から

1.<“低スキル・低賃金の人たちを守るために政府が社会保障を充実させる必要があるということ、そして、これまで大勢の人たちの生活を支えてきた職種の多くが消滅するということだ。”>

 高齢者が若々しく、生き生きと100歳でいられるためには、適度に満足できる生活をしていなければなりません。それには、健康で収入がある社会生活を続けていられるということです。現在進行中の第5次産業革命で失われる仕事のうち、高齢者が続けられる仕事またはスキルを身に付けるための準備をしておかなければなりません。政府が上記のようなことを仕組みにできるまで待てないのも事実でしょう。高齢者になってから生活を支える仕事は何が残されているのか?あるいは、新たな仕事が想像されているのでしょうか?政府の責任も重要でしょうが、政府を頼りにして裏切られて朽ち果てるより、自ら準備をし、自己投資をしておく為の蓄えは必要となるでしょう。


2.<“人間が絶対優位を持っている仕事、・・・・・それは、創造性、共感、問題解決、そしてドアを開けるなどの多くの身体的作業に関しては、今のところ人間が明らかに絶対優位を持っている。”>

 「人間が絶対優位を持っている仕事」にはそれなりの経験とスキルを持ったごく僅かな人々には市場があるでしょう。しかし、ほかの人々は「ドアを開ける」身体的作業が自動ドアで代替されてしまうことは容易に考えられるはずです。なので、ここで「ドアを開ける」仕事とは、市場のニッチでブルーオーシャンになっているような仕事を開発するという意味での「ドアを開ける」と考えたほうがいいのではないでしょうか?それにしても、マーケティングを学んだごく限られた人にしかそのような仕事はできないでしょう。


3.<“ジェーンのキャリアの終盤には、本章の予測はほとんど役に立たないだろう。問題は、何が起きるかわからなければ、何かに対して備えることは難しいということだ。”“そこでジェーンに必要になるのは、もっと柔軟性を持って、将来に方法転換と再投資を行う覚悟を持っておくことだ。「あらゆる事態に備えていないということは、まったく備えがないのと同じだ」米小説家、ポール・オースター。”>

 ここで“ジェーン”とは、今現在ティーンエイジャーを代表する女性のアバターとお考え下さい。ジェーンのキャリアの終盤とは、100歳になってからの彼女の人生を指します。彼女が現役で仕事をしているうちに社会変化に応じて20年後を見据えた方向転換とそれに備えた自己投資ができるように覚悟しておきなさいということです。考えられるあらゆる事態を想定して自分の第4や第5の人生を迎えられるように備えておきましょう、あらゆる事態に備えていなければ、まったく備えていないのと同じだと、大昔の小説家の忠告を付してくれています。

 ここまでは、高齢者になった状態で有形の資産を確保して、いかにして健康で生き生きと暮らしていけるか心構えについて啓発を促してきました。とかく、高齢期には友人や地域とのコミュニケーションが重要になります。心の支えや、同世代がどんな生き方をしているのか、どんな若々しさや生きがいを持っているのか参考にしていたいものです。次の章では、無形の資産をどう積み上げて行けば良いか心構えをしてみたいと思います。


以上です。