2025/3/24

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前回は、“現在の日本の財政政策は「財政均衡を最優先するあまり、経済成長を阻害している」という問題を抱えています。財務省は「国の借金を減らすことが最優先」という姿勢を貫いていますが、それによって必要な投資が削減され、日本経済は長期低迷から抜け出せない状況にあります。しかし、ノーベル経済学賞を受賞したポール・クルーグマン博士は、日本がこの状況から抜け出すためには、むしろ「財政支出を拡大し、積極的に経済成長を促すべき」だと提言しています。歴史的に見ても、アメリカのニューディール政策、戦後日本の高度経済成長、コロナ禍後の各国の財政出動など、政府が適切に財政支出を行うことで経済成長を実現した事例は数多く存在します。では、日本の未来のために、私たちは何をすべきなのでしょうか?”と書きました。日本には最も適した対策がわかっているのに、わざわざその対策を避けているようにしか見えません。その背後で、国民生活が疲弊して「財務省解体デモ」になっているのです。正しい政治家を選ばなければどんな結果が待っているのか?日本国民に残された唯一の対策行動は、有権者全員が正しい人を選ぶことです。その権利を我々国民は持っているのですから。

 

日本経済は本当に回復したのか?

1年半の政策を検証し、見えてきた“本当の問題”

 

1.導入:1年半経っても暮らしは楽にならない。その理由、気になりませんか?

ここ1年半、日本経済は「回復基調にある」と言われてきました。政府の発表では、物価高への対策や賃上げ支援、そして非課税世帯への給付金など、いくつかの政策が実行されたとされています。しかし、あなたの生活は本当に良くなったと感じていますか?

スーパーでの買い物、ガソリン代、電気料金──。生活に直結する支出はむしろ増えていませんか?
給料が上がったという実感がない中で、支出だけが膨らみ、家計の負担は重くなる一方です。ニュースでは「成長の果実を分配」と聞こえてきますが、その果実はどこにあるのでしょうか。
「恩恵を受けている」と感じられないまま1年半が過ぎたというのが、多くの人の率直な思いではないでしょうか。

今回の記事では、この「見えない経済回復」の正体に迫ります。
なぜ生活が良くならないのか、本当に問題なのは何なのか。
そして、このままの政策で未来は明るくなるのか?という疑問について、わかりやすくお伝えしていきます。

 

2.問題の説明:回復したと言うけれど、私たちの生活はどうなった?

経済は回復基調にある」─この言葉を耳にする機会が増えました。政府はさまざまな政策を打ち出し、景気対策を行ってきたと主張しています。2023年秋には、「物価高に苦しむ国民への還元」や「30年ぶりの経済構造転換」を掲げた政策パッケージが補正予算として審議されました。たとえば、非課税世帯への4万円の給付給与所得世帯への所得税減税が発表されました。また、ガソリン価格を抑えるための「トリガー条項」の適用も検討されました。しかし、これらの政策が実際にあなたの暮らしに影響を与えたと感じたことはあったでしょうか?

給付金の支給時期は翌年の6月とされており、すでに物価が上がった後の話です。「いま苦しい」のに、「あとで支援する」という構図は、生活の不安に応えるものとは言えません。

また、所得税減税といっても、実際に可処分所得が増えたと実感できる世帯は限られています。特に中小企業や自営業の方にとっては、収入の変動が激しく、実質的な恩恵を受けにくい制度になっているのが現状です。さらに、これらの政策が国会で通過するかどうかも確実ではありません。実際に、財務省は一部の政策に強く反対しており、参議院での審議では徹底抗戦の構えを見せています。こうした省庁間の綱引きが、生活者の支援を後回しにしているのです。つまり、「経済は回復している」との言葉の裏には、あなたの生活には届かない支援や、実現が不透明な政策が並んでいるだけなのです。では、なぜこうしたズレが生じてしまうのでしょうか?
次のパートでは、その背景にある「本当の要因」に迫っていきます。

 

3.問題の要因:誰がブレーキをかけているのか?

政策が発表されても、実行されるまでに時間がかかり、結果として生活に届かない。なぜこのようなことが繰り返されるのでしょうか。その背景には、日本の経済政策に強い影響力を持つ「財務省」という存在があります。
政治家が掲げる改革や給付の方針も、財務省の同意なしにはスムーズに進まないことが少なくありません。たとえば、「物価高への還元策」として検討されたガソリンのトリガー条項。この施策は衆議院では通過したものの、参議院での審議段階では、財務省が強く反対し、潰しにかかっているという報道もあります。背景には、「1.5兆円もの財源が必要」という財務省の試算があり、国民の生活よりも財政の帳尻を優先しているように見える場面が多く存在します。

また、政府のトップである総理大臣の発言に対しても、財務官僚たちが“お伺い政治”を求める構図が見え隠れします。記者会見などで総理の言葉が弱々しく聞こえるのは、財務省の方針に逆らえない空気が影響しているのかもしれません。こうした構造の中で、政治家たちは自らの政策を強く主張できず、結果として「発表はされるが、実行に至らない政策」が増えてしまっているのです。

さらに問題なのは、国会議員自身にも、マクロ経済や財政運営の基本的な知識に乏しい人が少なくないという点です。
財務省の説明をそのまま鵜呑みにし、「財源がないから仕方がない」と諦めてしまう。その結果、本来であれば国民生活を守るために必要な財政出動が行われず、問題が先送りにされているのです。つまり、政策の実現を妨げている“ブレーキ役”は、財政健全化を名目に実質的な決定権を握る財務省であり、その影響を抑えきれない政治の弱さが、現在の日本経済に大きな影を落としているのです。では、こうした構造に対して、国民はどのように感じているのでしょうか。
次のパートでは、あなたと同じように日々の暮らしを送る人たちの声をご紹介します。

 

4.国民の声:この1年半で感じた“変わらなさ”

政府が「回復基調」と語る一方で、多くの人が感じているのは、むしろ生活の苦しさや不安の増大です。あなたも、この1年半で家計が楽になったと感じたことはあったでしょうか。SNSやニュースのコメント欄では、「給料は上がらないのに物価だけが上がる」「支援は一部の人しか受けられない」「実感がまったくない」といった声が多く見られます。政策に対する期待感よりも、「どうせまた口だけで終わるだろう」という冷めた空気の方が支配的になっています。

特に中小企業の経営者やフリーランス、自営業者からは、深刻な声が上がっています。
「賃上げしたくても売上が伸びない」「エネルギーや材料費は高騰しているのに、価格転嫁ができない」「支援金の申請が煩雑で、現場では手が回らない」など、現実的な課題に直面している方が多くいます。

こうした状況にもかかわらず、政府や財務省の発信には生活者の実感とのズレが目立ちます。
一方的に「成長している」「分配する」と言われても、それが「誰に」「いつ」「どのような形で」届くのかが見えなければ、信頼を持つことはできません。さらに、メディアの報道にも変化が見られます。
かつては経済政策を肯定的に取り上げる報道が多かったものの、最近では「国民の実感なき回復」や「絵に描いた餅のような政策」といった厳しい表現も目立つようになりました。これは、現場の声が無視できないほど大きくなってきた証拠とも言えるでしょう。このように、制度や数字上の「回復」と、国民の感じている「現実」には大きな乖離があるのです。そして、その乖離が積み重なれば、政策全体への信頼を失わせる結果にもつながりかねません。では、こうした閉塞感の中で、私たちは何ができるのでしょうか?
次のパートでは、この現状を打破するために必要な「ソリューション」をご提案します。

 

5.対応策:では、何が必要なのか?

ここまで見てきたように、「経済回復」と言われながらも、あなたの生活が楽になった実感はほとんどないというのが現状です。では、これから本当に経済を立て直し、安心できる暮らしを取り戻すには、何が必要なのでしょうか。まず、もっとも大きなポイントは、短期的な財政均衡にこだわるのではなく、長期的な視点で経済を捉え直すことです。現在の政策は、「財源がない」「赤字は増やせない」という考えに縛られ、必要な支援や投資が後回しにされてしまっています。

しかし、未来の成長に繋がる支出は、単なる“出費”ではなく**“投資”です。**
教育・医療・インフラ・地方創生──これらに本気で取り組むことで、長期的に国全体の生産力を高め、所得を底上げすることが可能になります。次に求められるのは、財務省に過度に依存しない政策決定プロセスの構築です。
本来、国家の方向性は国民が選んだ政治家が決めるべきものです。専門家の意見は必要ですが、生活の実態から乖離した財務論理が優先されるようでは、本末転倒です。

また、地方や民間の知恵をもっと政策に活かすべき時代に入っています。
たとえば、中小企業が自発的に地域の課題解決に挑む事例や、ITを活用して教育や医療にイノベーションを起こす取り組みが各地で始まっています。
こうした**「現場からのアイデアや行動」を支援する仕組みを強化することが、結果として日本全体の底力を引き上げる近道**になるのではないでしょうか。

さらに、あなた自身にもできることがあります。
政治や経済の話を難しいと感じるかもしれませんが、まずは「おかしい」と感じる感覚を大切にすることが第一歩です。そして、その気づきを家族や仲間と共有し、小さな疑問や意見を声に出していくことが、社会の変化につながっていきます。つまり、必要なのは**「未来志向」と「主権者意識」**です。
目先の帳尻合わせではなく、あなたと次の世代が希望を持てる社会をどう築くかという視点こそが、これからの日本経済の立て直しに不可欠なのです。

 

6.まとめ:政治が変われば、経済は良くなるのか?

この1年半、政府は「経済は回復している」と繰り返し語ってきました。ですが、その言葉とは裏腹に、あなたの暮らしが目に見えて良くなったという実感は、あまり得られていないのではないでしょうか。補助金や減税といった政策が発表されても、その実行は遅く、制度の中身も限られた層にしか届かない。そしてその背景には、財務省の強い影響力や、政治家の主体性の欠如といった構造的な問題がありました。けれども、だからといって私たちは諦める必要はありません。
今の制度や仕組みに問題があるのなら、そこに気づいたあなたの声が、変化のきっかけになるはずです。政治が変われば、経済は変わります。
そして、政治を変える力を持っているのは、他でもないあなた自身です。

必要なのは、正しい知識を持ち、現状を冷静に見つめ、周囲と意見を交わしながら、自分たちの未来を自分たちで選び取る意識を持つこと。
それが、個人の生活の安定だけでなく、日本全体の活力を取り戻す道につながっていきます。ほんの小さな一歩でも、それは確かな変化の始まりです。
今日からできる行動を、一つずつ積み重ねていきませんか?

 

 

7.関連記事リンク:もっと深く知りたい方へ

ここまでお読みいただきありがとうございました。もし今回の記事を通じて、「今の政治や経済のあり方に違和感がある」「もっと本質的な視点で考えてみたい」と感じたなら、ぜひ以下の記事もご覧ください。より深く理解することで、あなたの視点が変わり、行動のきっかけが見えてくるかもしれません。

 

  • 日本の公的債務:その実態と私たちへの影響

国の借金がどれほど私たちの生活に関わっているのか。誤解されがちな「財政赤字」の実像に迫ります。

  • 財政健全化と経済成長の両立:可能性と課題

財政を守りつつ、どうすれば経済成長を実現できるのか。バランスの取れた政策のヒントを探ります。

  • 世代間格差:財政政策が若者に与える影響

今の財政政策が、将来の世代にどのような負担を残すのか。次の世代に責任を持つための視点を提供します。

  • デジタル時代の財政運営:テクノロジーがもたらす可能性

AIやブロックチェーンなど、最先端技術が財政運営をどう変えるのか。未来志向の解決策を考察しています。

  • 諸外国の財政政策から学ぶ:成功例と失敗例

世界各国の取り組みから、日本が学べる教訓とは?成功と失敗の両面から、具体例を紹介しています。

「知ること」は、変わるための第一歩です。
あなた自身の暮らしや地域の未来を考えるヒントとして、ぜひ他の記事も読んでみてください。

 

以上です。