2025/6/16

250616_保守この指-自民党の劣化と日本の将来

国民不在の政権運営

―自民党劣化の実態と日本の未来―

 

1.はじめに:自民党は本当にこのままでいいのか?

あなたは最近の政治に、「どこかおかしい」と感じたことはありませんか?
とくに、政権与党である自民党の振る舞いに対して、疑問を抱いたことがあるかもしれません。
国民の声を聞いているようでいて、その実、多くの政策は選挙対策としてのバラマキや、その場しのぎの対応に見えてしまう——そんな現実が浮き彫りになっています。

今回のテーマは、「自民党の劣化と日本の将来」です。
本記事では、石破首相の“現金給付発言”を軸に、「誠実さを欠いた政治」と「党内での自浄作用の不在」という2つの深刻な問題を掘り下げていきます。

政治が信頼を失ったとき、最も打撃を受けるのは、他でもない私たち国民の暮らしです。
あなたと一緒に、現状を冷静に見つめ、未来に向けた選択肢を考えていきたいと思います。

 

2.問題の説明:なぜ“自民党の劣化”が問題なのか?

現在の自民党には、かつての政権与党としての「矜持(きょうじ)」が失われつつあるように見えます。とりわけ深刻なのは、政治家としての誠実さや説明責任が軽んじられていることです。国会や党首討論といった本来の民主主義の場が、政策の正当性を問う場所ではなく、曖昧な発言やごまかしの連続によって、国民の信頼を損ねる場になってしまっているのです。

象徴的だったのは、石破首相が参院選直前に現金給付政策を打ち出した一件です。2月には「税収の上振れを還元する余裕はない」と明言していたにもかかわらず、6月には「物価高対策として給付を行う」と一転。しかも、党首討論ではその方針を否定し、「現金給付をするのか」と問われて逆上し、「侮辱だ」とまで言い放ったのです。

このようなあからさまな矛盾と豹変は、単なる方針変更では済まされません。政策が“国民のため”ではなく、“選挙対策”として発表されるようになってしまったならば、それは政権与党としての使命を放棄しているに等しいのではないでしょうか。

さらに問題なのは、こうした不誠実な振る舞いに対して、自民党内から強い批判や是正の声が上がってこないことです。かつては派閥間の緊張感や政策論争が健全な牽制となっていた自民党も、今や一枚岩の「沈黙の組織」と化しているように映ります。

この状況を放置すれば、国政は「党の保身」のために歪められ、国民の生活や未来を真剣に考える政治が機能しなくなる恐れがあります。つまり、今の自民党の在り方は、日本の民主主義そのものにとってのリスクになっているのです。

 

3.要因分析:何が自民党をここまで堕落させたのか?

現在の自民党が直面している“劣化”は、単なる一政治家の問題ではありません。むしろそれは、政党としての構造的な腐敗と機能不全が積み重なった結果だと見るべきでしょう。

最も大きな要因は、党内における健全な対立と自浄作用が失われてしまったことです。かつての自民党には、安倍・麻生・小泉といった個性あるリーダーが競い合い、政策を巡って活発な論戦が繰り広げられていました。ところが現在では、派閥間のチェック機能は形骸化し、首相や幹部の方針に異を唱えることすらはばかられる空気が支配しています。

その象徴が、石破首相による矛盾と嘘に満ちた発言への沈黙です。本来であれば、党内から「国会答弁と整合性が取れていない」「選挙目当ての給付はバラマキだ」といった声が上がるはずでした。しかし現実には、誰も異を唱えることなく、“嘘”を党全体で黙認する姿勢がとられたのです。

また、政策決定において選挙目当ての短期的な利益が優先され、長期的な国家戦略が軽視されている点も深刻です。税収の上振れを「納税者に還元する」という論理ではなく、「全員にばらまく」ことで票を得ようとする姿勢は、財政健全性や公正な再分配という基本原則を踏みにじっています。

さらに、メディアとの関係も問題です。党首討論での発言と実際の行動に重大な矛盾があるにもかかわらず、主要メディアがこれを正面から批判しない状況は、自民党の“やりたい放題”を助長しているとも言えるでしょう。

つまり、現在の自民党の劣化は、「一強多弱」の弊害、党内民主主義の形骸化、そして選挙至上主義という三重の構造的要因によって加速しているのです。

 

4.国民の声:私たちはこの現状をどう受け止めているか?

現金給付をめぐる矛盾した言動や、党内からの批判の欠如に対して、国民の間には深い失望と怒りが広がっています。SNSやインターネット上では、「結局また嘘か」「言っていることとやっていることが違う」「国民を馬鹿にしているのか」といった厳しい声が数多く見られます。とりわけ、若い世代や納税額の多い働き盛りの層からは、「政治に期待できない」という諦めに近い空気も感じられます。

ある世論調査では、「現政権の説明責任が果たされていない」と感じている人の割合が過半数を超えており、自民党一強”に対する不信感が確実に広がっていることが明らかになっています。これは一時的な不満というよりも、長年積み重なってきた政治不信の“表面化”とも言えるでしょう。

さらに、選挙前に現金を配るという政策に対しては、「買収行為ではないか」「税金の使い方として不公平だ」といった声も根強くあります。とくに納税者の中には、「自分たちが納めた税金が選挙目当てで無意味にばらまかれている」と強く反発する人も少なくありません。本来、国民の信託によって動くはずの政治が、国民の信頼を裏切る結果になっているのです。

また、政治そのものに関心を持たなくなる「政治的無関心層」の拡大も、見過ごせない傾向です。「どうせ誰がやっても同じ」「投票しても変わらない」と感じる人が増えることで、ますます政治は特定の支持基盤に依存するようになり、負のスパイラルに陥っていきます。

このように、国民の声は「静かな怒り」と「深い諦め」の間で揺れ動いているのが現実です。しかしそれは、まだ国民が“変わることをあきらめていない”証でもあります。問題の本質を知り、判断基準を持って行動することが、変化のきっかけになるのです。

 

5.解決策の提示:自民党の劣化を止めるために、私たちができること

自民党の劣化が進む中、ただ怒りを募らせるだけでは現状は何も変わりません。重要なのは、「何を基準に政治家を選ぶか」という視点を、私たち国民一人ひとりが持つことです。

まず第一に必要なのは、「名前」や「肩書」ではなく、その政治家の発言や行動、過去の実績をしっかりと見る習慣を持つことです。たとえば、「増税には反対」と言いながら裏で増税を決定する政治家や、「還元は不可能」と発言しておきながら選挙前には給付を実行する政治家は、もはや信頼に値しません。言行一致かどうかを確認するだけでも、見えてくる真実は大きく異なります。

次に、政治に対して「黙っていない」ことも重要な一歩です。SNSで意見を共有したり、選挙前に候補者の公約や討論を視聴すること、時には地域の意見交換会や討論会に参加することも効果的です。「自分一人の声では何も変わらない」と感じるかもしれませんが、実際に政治家が最も警戒するのは、“無関心からの目覚め”です

さらに、選挙においては「消極的支持」ではなく、「最も誠実な政治家を探す」意識で票を投じることが求められます。たとえ与党でなくても、ブレずに政策を訴え、説明責任を果たそうとする政治家は存在します。そうした人々に少しずつでもチャンスを与えることが、政治の流れを変えるきっかけになります。

最後に、政党単位ではなく「人間単位」で政治を選ぶ姿勢」が必要です。かつての自民党には、党内であっても厳しく権力に対峙する“良識派”が存在しました。今後も政党の看板だけで選ぶのではなく、「誠実であるか」「説明責任を果たしているか」を個々の政治家に問い、評価し続けることが、私たちの暮らしと日本の未来を守る確かな道なのです。

 

6.まとめ:日本の未来は「選ぶ基準」で変えられる

今の自民党が抱える最大の問題は、政権担当能力ではなく、政治家としての倫理観と誠実さの欠如です。選挙前のバラマキや矛盾した発言、説明責任を放棄する姿勢は、民主主義の根幹を揺るがす行為にほかなりません。

しかし、政治は私たち一人ひとりの選択によって変えられます。大切なのは、「誰に投票するか」ではなく、「何を基準に選ぶか」を見直すことです。

誠実さ、一貫性、説明責任。こうした当たり前の政治家の資質を、私たちが重視することで、日本の政治は再び健全な方向に進むことができます。
あなたの一票が、未来の政治の質を決める力になるのです。

 

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これらの記事を通じて、より広い視野から政治の本質と未来を考えるきっかけにしていただければ幸いです。

 

以上です。